ねぇ、君が僕の前からいなくなってから十六年が経ったよ
十六年も、経ったよ

一人で三人も育てれるかなんてすごく不安で
でも、皆いい子だから、可愛い子だから
かなちゃんも
きーちゃんも

れい君も




そうそう、昨日久しぶりにピアノを弾いたんだ
楽譜がないとわからなくて
探したんだけどなくて

泣きそうになって






でも、僕覚えてたんだ
君の好きなベートベンだけ

月光の第一楽章だけ






知ってた?
多分君は知らない、月光の第一楽章はね
盲目の少女にために作られたとか
"不滅の恋人"に捧げられた曲だとか
色んなことが言われてる

だから優しい音なんだね





でもね、もう一つ





死の場面でもあると
そういうことも言われてるんだ

だから悲しい音なんだね











もしかしたら君は知っていたのかな

だから僕にいつも頼んだのかな



月光の第一楽章が聞きたい、と











優しい音色に美しい調べに
ゆったりと導かれていくのなら
私、











ねぇ、続きの言葉が知りたいよ

いつもみたく笑って教えてくれたなら

何度でも弾くよ

月光の波にゆらぐ小舟が沈むまで


















 「月光」大好き。 











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